伊勢神宮のお膝元として賑わってきた町”おはらい町”
おはらい町は「伊勢に行きたい伊勢路が見たい、せめて一生に一度でも」と伊勢音頭にもうたわれるように、伊勢は、昔から“お伊勢さん”で親しまれている伊勢神宮のお膝元として賑わってきたところです。
内宮の鳥居前町として発達してきたこの町は、明治の初めまでは多くの御師(おんし)が存在し、神宮に変わって神楽をあげたとこから通称「おはらい町」と呼ばれています。
お伊勢参りは、江戸時代に「一生一度の伊勢参り」「おかげ参りはええじゃないか」と江戸庶民の熱狂的な支持を受けていました。江戸時代、当時の人口の5分の1にあたる人々が、日本全国から「伊勢に行きたい伊勢路が見たい、せめて一生に一度でも」と伊勢神宮に押し寄せました。
居住移動することを制限され、満足な宿泊施設もない当時の参宮は、まさに命懸けの旅だったようです。命懸けの旅人に、伊勢の人々は、自分の施しが神様に届きますようにと“おかげの心”で“施行”と呼ばれる振る舞いを行い、物・心の両面から旅人を支え、あたたかく迎えたと言われています。
おはらい町時代は変わり、令和の世となっても、伊勢の人のなかには、日々あることを神に感謝する“神恩感謝”の精神が受け継がれています。自然の恵みに感謝し、日々おかげさまの心で働く、伊勢の人たちによって息づく町、それが「おはらい町」です。伊勢特有の切妻・入母屋・妻入り様式の土産物店や銘菓の老舗、旅館が軒を連ね、神宮道場や祭主職舎などの歴史的建造物もあり、日本人の心のふるさととして親しまれています。
おはらい町を散策する
おはらい町の周辺には歴史を語る道標や遺跡があちこちに残っています。おはらい町は歴史の街、参宮街道の終着点として幾多の人々を迎え、見つめてきました。ちょっとのんびり世古(伊勢では小路のことを「世古」といいます)を通ってみたり、宇治の町を散策されてはいかがでしょうか?旅人と此処に住む人々が長い歴史の中に育てられてできた町で、また一つ素晴らしい魅力の発見があるかもしれません。
神宮司庁の旧庁舎。建物は明治36年に新築され、銅板葺、唐破風屋根の玄関など世をあげて近代化をめざした当時の風潮を反映した和洋折衷の建物です。
神宮祭主の宿泊所。近世初期にさかのぼる正統、本格的な客殿として貴重な建物で2002年10月に重要文化財(建造物)に認定されました。
伊勢志摩観光リンク集
各市町村のホームページ
・伊勢市 http://www.city.ise.mie.jp
・伊勢市観光協会 http://www.ise-kanko.jp
・鳥羽市 http://www.city.toba.mie.jp
・鳥羽市観光協会 http://www.toba.gr.jp
・志摩市 http://www.city.shima.mie.jp
・志摩市観光協会 http://www.kanko-shima.com
交通機関のホームページ
・近畿日本鉄道株式会社 http://www.kintetsu.co.jp
・JR東海(東海旅客鉄道株式会社) http://jr-central.co.jp
・三重交通株式会社 http://www.sanco.co.jp
・伊勢湾フェリー株式会社 http://www.isewanferry.co.jp